最先端の通信技術研究所が選んだOneOffice Mail Solution
「使いやすさとセキュリティとのバランス、信頼の国内データセンター」が決め手でした
産学協同の研究機関として1986年に設立された国際電気通信基礎技術研究所(以下、ATR)。設立当初よりインターネットのメールシステムを導入・運用してきた同社は、2010年末、自社メールサーバのリプレースを機に、TOKAIコミュニケーションズの「OneOffice Mail Solution」に切り替えました。運用負荷とコストを削減しつつ、これまでと同等の高いスパム検知率を実現し、より高機能を提供。国内で運営されている高品質な自社データセンターがあることも評価のポイントでした。
1986年の設立以来、最先端の通信技術研究を行ってきたそうですね。
大槻 「 通信」と付いてはいますが、対象としている研究分野は幅広く、現在は2つの領域に分け、それぞれ「総合研究所」という形で研究を進めています。1つは、「脳情報通信総合研究所」。こちらでは脳の活動や認知などを研究しています。もう1つは「社会メディア総合研究所」で、情報通信分野をターゲットにし、最近ではロボットや、病院・ショッピングモールの無線によるナビゲーションシステムの開発に取り組んでいます。
電子メールも、かなり以前から導入されていたのですか?
大槻 1986年の設立当初からメールシステムを導入していました。産学協同の研究機関として誕生し、日本にインターネットをもたらしたWIDEプロジェクトとも関わりが深かったので、インターネットが一般に認知される前からずっと使ってきています。そのため、プロバイダを経由ではなく、ATRとして独自にIPアドレスを持っています。
現在のように、ハッカーやウイルスの脅威が激化する前からインターネットを使っていること、そしてWindowsだけでなく、LinuxやBSD、Macといったあらゆる環境から、メールやWWWシステムに接続していることも、当社ならではの特徴かもしれません。
非常に複雑で難しいネットワーク環境ですね。
大槻 一見すると複雑に見えるかもしれませんが、私が担当しているのは、各研究所のネットワーク同士を接続し経路制御する部分、全社で共通に利用するサーバー、外部から利用されるサーバーの一部および社内のネットワークをインターネットに接続する部分です。確かに、研究のために自由度が高いけれどもセキュアな形でメールやネットを使えるように整備するのは、とても難しい作業です。インフラ全体の運用管理を担当する責任者は私一人ですので、技術で解決できることは、できるだけ人手をかけずに工夫してきました。例えば、スパムメール対策にしても、独自でフィルタリングの仕組みを構築し、サーバ側で弾いてしまうように整備していました。
今回、TOKAIコミュニケーションズのOneOffice Mail Solutionを導入されたきっかけは何でしょう。
大槻 2010年の秋になるのですが、ちょうどメールサーバのマシンのリプレース時期が近づいていたのです。そこで、「資産としてコストをかけて、サーバマシンを刷新するか、それともアウトソースするか」という議題が持ち上がりました。実は2008年にも一度、メールシステムのアウトソースを検討したことがあり、その時にもOneOffice Mail Solutionの説明を受けたのです。その頃は、まだサーバマシンも問題なく稼動していたので、結局見送ったのですが、2010年始めから、「時々メールが読めなくなる」という不具合も発生していました。海外とのやり取りも多いため、メールシステムはコミュニケーション手段として最も重要なものであり、その運用を預かる私自身の負荷も相当なものでした。
そうかといって、高機能マシンを導入するというわけにはいきませんでした。当社は、国や企業からファンドを受け、基礎技術研究に取り組んでいるのですが、予算の枠も用途も限られています。そこで、アウトソースするコストと、自社でリプレースするコストとを比較することにし、TOKAIコミュニケーションズを始めとする数社を交えて検討に入りました。
検討するに際し、どのような要件が挙がりましたか?
大槻 最も重視したのは、コストです。検討した結果、リプレースと比較した場合ももちろん、候補に挙げていた数社よりも、OneOffice Mail Solutionの方が低価格でした。
機能・システム要件の面で、評価した点は、主に2つです。第一に「国内の事業者が、国内で運営する高品質なデータセンターにサーバがあること」でした。当社の業務上、メールのやり取りはかなり自由度が高いのですが、その分、さまざまな情報が飛び交うことになるので、海外の法律規制下にある海外のデータセンターは避けたかったのです。第二に「スパムメールフィルタリングで弾かれたメールを、自分自身の目で確認できる」ことでした。「フィルタリングの設定が厳し過ぎて、必要なメールが届かないのではないか」という問い合わせを受けることがあったのですが、OneOfficeMail Solutionの場合、スパム判定されたメールも各ユーザ自身で確認できるので、ユーザの安心感につながります。
また、TOKAIコミュニケーションズの担当者の方が非常に感じが良かったというのもポイントでした。
導入に当たって、工夫した点はありますか?
大槻 業務の特性上、一般の企業のようにトップダウンで切り替えるというのが難しかったため、研究活動の合間を見て各自切り替え設定を行えるよう、1カ月ほど併用期間を設けたことです。そして特に問題が起こることもなく、スムーズに終わりました。
導入して半年以上経過しましたが、いかがでしょうか。
大槻 非常に使いやすく、きめ細かい運用保守サービスが受けられることが最大の利点です。また、当社のユーザにはIMAPユーザが多く、その分トラフィックも増えてしまうので当初心配していましたが、現在問題なく快適に利用できています。
また、スパム対策機能も、以前と同等の高い防御を実現しながら、「弾かれたメールを自分自身で確認できる」という機能が追加されたことで、ユーザもより安心して使えるようになったと思っています。
大槻さんご自身の運用負荷は、いかがでしょう。
大槻 以前と比べ物にならないくらい、楽になりました。手伝ってくれるスタッフもいたのですが、実質1人で運用していたので、夜間や休日の即時対応が難しかったこともあります。今回、OneOffice MailSolutionを導入し、その負荷が削減された分、ほかの仕事に時間を割けるようになりました。
OneOffice Mail Solution全体の総評と、今後の方向性についてお聞かせ下さい。
大槻 機能、サービスにはとても満足しています。こうしたビジネス向けサービスは、Windows環境下の稼働が前提になっていることが多いのですが、当社はWindows環境以外のユーザも多いので、そうした点も考慮して機能強化していただくことを期待しています。また、もしも当社のユーザの使い方によってサーバに負荷がかかる場合は、その旨をお知らせいただければ、当社内で利用ルールを作り、対処していきたいと考えています。なぜなら、「どうしたらより良いサービスを受けられるか」という観点から、二人三脚で質を向上させることも必要だからです。今後は、Webサーバなどにもアウトソースの適用範囲を広げていきたいと考えています。
また、海外からの研究者も多いので、英語版インターフェイスのさらなる充実も期待しておりますし、英語版への取り組みも今後一層強化していただけるとのことで、本当にOneOffice Mail Solutionを選んで正解だったと思います。
国際電気通信基礎技術研究所様は、一般的な企業様より業務でのメールご利用の歴史が長いため、メールの最大の長所である「便利さ」を損なわないようなご提案を心がけました。そうは言っても外的な脅威であるスパムやウイルスへの対策は万全を期すべきですが、その点では便利さとセキュリティのバランスを損なわない弊社サービスの仕様をご評価いただきました。また国内実績や耐災害性を保持した自社データセンターで運用している点も安心感につながったと感じています。
1300社を超える導入実績。
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